さくまクリニックの診察にかかわる最新情報をご提供します。
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わたしが静岡から来て、とても驚いたことがあります。
外来をやっていると、
「熱が2日続いているから血液検査をしてほしい。」
「抗生物質が処方されていないが、なぜ処方されていないのか。」
「2日後に大切な試験があるから、それまでに治るように、抗生物質の強い薬を出してほしい。」
上記のようなことを、成人の患者様、親御さんから言われることが多いです。
今までにあまり言われたことがなかったため、そう言われるたびに説明はしているのですが、改めてこちらで説明をさせて頂きます。
<血液検査について>
まず、検査についてですが、血液検査は小児の検査において、侵襲性の高い(こどもに負担が大きい)検査になります。
小さいこどもを押さえつけて、針を刺すという行為は、こどもにとって大きな恐怖ですし、痛みを伴う検査になります。また、血液検査ですべてが分かるわけではありません。
熱が長く続いていたり、ぐったりして全身状態が悪い時など、医師が必要と判断した場合は実施しますが、希望による検査は行っておりませんのでご了承ください。
アレルギーの検査などは相談により行っておりますので、お気軽におっしゃってください。
<抗生物質について>
小児の感染症はほとんどは「ウイルス」によるもので、抗生物質(抗菌薬)は効果がありません。
抗生物質を飲めば早く治ると信じている方が多くおられますが、風邪が良くなるタイミングでたまたま服用していただけで、抗生物質を飲んでいたから治ったわけではありません。
必要がないのに長期間、抗生物質を使用していると、身体にとって必要な、良い菌まで殺してしまったり、将来的に、抗生物質が効かない細菌(耐性菌)を作ってしまったりします。
抗生物質は、「細菌」による感染症においてとても重要な薬です。医師による診察、検査により、必要と判断した場合に処方します。
ご理解のほどをよろしくお願い致します。
<ここからは雑談です。>
養老に来て半年ほど経ちますが、ようやく少しずつ慣れてきました。
現在はクリニックで外来しかやっておらず、入院中の患者さんや、新生児を診察する機会が全くないため、時々、静岡で働いていた時のことを思い出して恋しく感じます。
よく通ってきてくださる患者様や、新規で来てくださる患者様もいて、自分のかかりつけと言える患者様が増えてきて、嬉しくもありますが、いつまで続けようと悩むこともあります。
しばらくは当院で頑張ってやっていこうと考えていますが、じっくり今後について考えていこうと思います。
みかちゃん先生より